車両展示場について

駅のホームを思わせる車両展示場には、九州で活躍した歴代の9車両が並びます。
実物車両の大きさや迫力・造形美をあなたの目で確認して下さい。

車両展示場について

九州鉄道記念館展示車両一覧

日本国有鉄道 59634号

日本国有鉄道 59634号

製造初年 1922
製作社等 川崎造船所

◎特徴

9600型は初の国産貨物機関車で770両が作られました。その活躍の場は九州全域に及び、キュウロクの愛称で親しまれました。特徴は動輪上にボイラーあるため、車体高が高いことです。
この機関車は昭和49年に米坂線から後藤寺機関区に転属してきました。遠くやって来た機関車はその番号から「ごくろうさんよ」とファンの間では呼ばれていました。筑豊地区で働いたのは1年足らずでしたが北九州地区最後の蒸気機関車の1両となっています。

日本国有鉄道 C59 1号

日本国有鉄道 C59 1号

製造初年 1941
製作社等 汽車製造会社

◎特徴

東海道、山陽本線の主力機関車として誕生。
昭和31年に門司に配属され、寝台特急「あさかぜ」を始め、急行「雲仙」などに使用され、昭和37年には、熊本に転属。
この年に誕生した熊本初の特急「みずほ」も牽引しています。
昭和40年の熊本電化が完成した時点で、本線用で軸重が重く転属先がないことから廃車となりました。同型の9両は解体されましたが、この車両は準鉄道記念物として小倉工場で展示保管されていました。廃車までに地球62周分を走行しています。

日本国有鉄道 EF10 35号

日本国有鉄道 EF10 35号

製造初年 1941
製作社等 東芝

◎特徴

昭和17年の関門トンネル開通時にこの区間だけが孤立した電化区間となり、トンネル専用のEF10型直流電気機関車が配置され、下関と門司で機関車がつけれかえられました。昭和36年に九州側が交流2万ボルト、本州側が直流1千5百ボルトの電化となり、交直両用機関車に役目を譲ることになりました。
この機関車はその後、本州各地で昭和54年まで使用され、引退後は門司大里公園で保存されていました。

日本国有鉄道 ED72 1 号

日本国有鉄道 ED72 1 号

製造初年 1961
製作社等 東芝

◎特徴

北九州電化で使用する交流電気機関車として登場。暖房用ボイラーを載せているため、車長が長く中央に動力の伝わらない中間台車があるのが特徴です。
暖房が蒸気から電気に変わり、ボイラーも不要となったため、旅客用に限定する必要もなくなり晩年は貨物列車にも使用されていました。この車両は試作機関車で他の同型機とは若干趣が異なっていますが、九州初の交流電気機関車として北九州市門司区の老松公園に保存されていました。

日本国有鉄道 キハ07 41号

日本国有鉄道 キハ07 41号

製造初年 1937
製作社等 日本車両

◎特徴

戦前の代表的な機械式(クラッチで変速する方式)気動車で、連結運転の時は双方の運転士が合図しながら走っていました。昭和27年にガソリンエンジンをディーゼルエンジンに変更。
この車両は昭和32年に豊後森機関区に配置され、宮原線で使用されました。昭和44年に引退となり豊後森機関区や大分運転所で大切に保管されていました。戦前に製造された同型車で原形を保っているのはこの車両だけです。

日本国有鉄道 クハ481 603号

日本国有鉄道 クハ481 603号

製造初年 1969
製作社等 日本車両

◎特徴

昭和33年に登場した電車特急「こだま」型の発展型で、熊本電化にあわせて誕生したのが交流・直流の両方で運転できる481系です。
この車両は昭和44年にクロ481-5として誕生、東北地方で活躍していましたが、昭和58年に鹿児島車両所に配属となり、普通座席車へ改造されてクハ 481-603と車号が変わりました。九州では特急「にちりん」、「かもめ」、「有明」として使用されたのち、平成9年以降は小倉工場で保存されていました。

日本国有鉄道 クハネ 581 8号

日本国有鉄道 クハネ 581 8号

製造初年 1967
製作社等 日立製作所

◎特徴

世界初の寝台電車特急「月光」としてデビュー。
昼間は座席特急として昼も夜も運転できる便利な特急用車両です。昭和45年には仲間も増え「つばめ」、「はと」などの関西、九州間特急に使用されました。昭和59年に小倉工場で普通電車に改造され交流電車715系(クハ7151)として生まれ変わり、おもに長崎、佐世保線で平成12年まで活躍しました。廃車後は登場当時の特急塗装に戻され小倉工場に保存されていました。

日本国有鉄道 セラ1239号

日本国有鉄道 セラ1239号

製造初年 調査中
製作社等 調査中

◎特徴

九州の石炭車の歴史は九州鉄道が開業時にドイツから7トン積み15両を輸入したことに始まります。その後、国産車も加わり石炭全盛期の昭和34年には全国で8000両を超えています。これらの多くは九州で使われ、50両以上も連結された石炭専用貨物列車が筑豊地区を中心に走っていました。この車両は17トン積のホッパ車で石炭専用の底開式になっています。

14系寝台客車

14系寝台客車

製造初年 1972
製作社等 日本車輌

◎特徴

寝台特急客車14系11は昭和47年に2世寝台特急として日本車両で製造されたものです。20系「さくら」「みずほ」などの置き換え用として運転を開始した車両です。保存されている「スハネフ14系11」は床下にディーゼルエンジンを搭載しており、自車両を含む5両に電気を送ることが出来ました。また、製造時は3段寝台客車で車掌室付でしたが、昭和57年から寝台が2段に改装されています。 永きに渡り活躍しましたが平成6年に寝台特急「みずほ」、平成17年には同「さくら」が廃止、平成21年の「富士」「はやぶさ」が廃止され、これが最後の運転となりましたが、九州では臨時列車として平成22年まで活躍し、引退後は熊本車両センターで保存されていました。